出産は女性にとって人生最大の喜びの一つですが、その直後に訪れる「産後脱毛」は多くの新米ママを恐怖の底に突き落とします。お風呂上がりにバスタオルで髪を拭くと、ごっそりと髪が抜け落ち、ドライヤーをかければ床一面が髪の毛だらけになる。このまま全部なくなってしまうのではないかという不安に駆られ、育児の疲れも相まって精神的に追い詰められる方も少なくありません。しかし、まず安心していただきたいのは、産後の抜け毛は生理的な現象であり、ほとんどの場合、時期が来れば自然に回復するということです。妊娠中は女性ホルモンが増加しているため、本来抜けるはずだった髪が抜けずに成長期を維持し続けています。それが分娩後にホルモンバランスが一気に元に戻ることで、維持されていた髪が一斉に休止期に入り、抜け落ちるのです。つまり、抜けているのは「寿命が延びていただけの髪」なのです。 とはいえ、薄くなった前髪や分け目を見るのは辛いものです。この時期を乗り越えるためには、まず「気にしすぎない」というマインドセットが重要ですが、物理的な対策も有効です。例えば、髪型を変えてみることです。長い髪は重みでペタンとなりやすく、抜け毛の量も視覚的に多く見えてしまいます。思い切ってショートやボブにすることで、髪のボリュームが出やすくなり、シャンプーやドライヤーの時間も短縮でき、育児中の忙しさも軽減できます。また、分け目を変えるだけでも印象は大きく変わります。ジグザグに分け目を作ったり、ポンパドールにして前髪を上げたりするのもおすすめです。食事面では、母乳育児で栄養が奪われがちなので、タンパク質や鉄分、亜鉛を意識して摂取するよう心がけましょう。サプリメントを上手に活用するのも一つの手です。産後の脱毛は、体が元の状態に戻ろうと頑張っている証拠です。期間限定の悩みだと割り切り、今は赤ちゃんと過ごす時間を大切にしながら、体が回復するのを気長に待ちましょう。